(861)パレットの絵の具つぶらや春の森/高柳克弘(1980年~)
「つぶら」は「円ら」と書き、小さく、丸く、可愛(かわい)らしい様子を指します。「つぶらな瞳」とよく言いますね。絵を描くためのパレットに絵の具が置かれ、一つ一つがふっくらと盛り上がっています。森というと常緑樹の暗い緑色や木漏れ日の明暗が思い浮かびましたが、春の森を描こうとする画家の目には、たくさんの…
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