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(864)咲(さく)からに見るからに花の散(ちる)からに/上島鬼貫(1661~1738年)

 「~からに」という表現を繰り返し、桜の様態が詠まれています。意味が複数ありますが「ただ~だけで」と取れば、「咲くだけで、見るだけで、散るだけで」となり、「咲いて散る、それだけで桜のなんて美しいことだ」と詠嘆した句と受け取れます。あるいは「~やいなや」と取れば、「咲くやいなや、見るやいなや、散るやい…

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秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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