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葉セリが収穫最盛期 石巻・河北地区の特産品、来月中旬まで作業続く

最盛期を迎えた葉セリの収穫作業=石巻市馬鞍
手作業で丁寧に行われる葉セリの選別=石巻市相野谷

 石巻市河北地区の特産品「葉セリ」の収穫が最盛期を迎えている。300年以上前の江戸時代から栽培が続くとされる伝統野菜で、茎が柔らかく香り高いのが特長。旬の味を地元に届けようと、生産者は5月中旬まで作業に汗を流す。

 収穫するのは「春セリ」とも呼ばれる「飯野川在来」という在来品種。前年の9月ごろに種セリを植え、冬に1度枯らせた上で、春に芽吹いた茎葉だけを刈り取る。秋冬が旬の「根セリ」に比べて柔らかく、長距離輸送に向かないため地元のスーパーや道の駅「上品の郷」を中心に出回る。

 いしのまき農協セリ部会の高橋正夫会長(76)のセリ田では19日、早朝5時ごろから作業を始めた。青々とした葉が傷つかないように慎重に収穫した後、枯れた葉や弱った茎を一本一本手作業で取り除いて選別した。部会では10軒が計約60アールで生産。今季は例年並みの約17トンを出荷する予定。

 高橋会長は「3月が寒かったので収穫が3日ほど遅れたが、生育は順調で例年並みの出来だ」と語った。共に作業した次女の泉さん(48)は「おひたしで食べれば間違いなくおいしい。天ぷらにしたり、オリーブオイルで炒めたりするのもお勧め」と話した。

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