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色彩模様いしのまき <緑> 伏流水が育む味と香り セリ(石巻市馬鞍)

緑のじゅうたんのように葉が広がるセリ田。生産者は腰まで水に漬かって収穫作業に励む

 たっぷりと水が張られた田を覆い隠すように、葉が青々と茂る。膝まで水に漬かった生産者が茎を束ねて引き抜き、根に付いた泥をジャブジャブと洗う。石巻市河北地区特産のセリが収穫期を迎えている。

 河北セリは北上山系から流れ出る豊富な伏流水を使い、300年以上前から栽培されている。秋冬に出荷する「根セリ」と、在来種「飯野川在来」を育てる春の「葉セリ」がある。根セリはセリ鍋やお雑煮の需要が年末にかけて高まる。

 今年は例年より気温の高い日が多い。寒さが厳しくなれば茎の硬さが増し、しゃきしゃきとした食感が際立つ。生産者の武山章夫さん(75)は「早く寒くなってほしい。収穫作業はきつくなるけれど」と笑った。

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