絵が語る、懐かしの街角 故浅井さんスケッチ展 石巻・旧観慶丸商店
石巻市生まれの洋画家浅井元義さん(1938~2018年)のスケッチ展第4期「街角あの日 石巻」(石巻市博物館主催)が、同市中央3丁目の旧観慶丸商店2階展示室で開かれている。懐かしい風景を描いた作品が市民の心を捉えている。
浅井さんは生前、古里の街並みや建物、通りなどを数多くスケッチしてきた。これらは市博物館が保管しており108点に上る。第4期ではそのうち三角茶屋や洋館、橋通り、広小路などを描いたスケッチの原画24点を展示している。
展示方法も工夫。浅井さんがスケッチした街並みや建物と一緒に現在の写真が並べてあり、風景の移り変わりが分かるようになっている。
全てが1960年代、80年代、2000年代にスケッチした作品で、東日本大震災前の石巻の記憶が刻まれている。中には既に失われた建物もあり、昔の石巻の風景を知る貴重な資料としても興味深いスケッチ展になっている。
大崎市岩出山から訪れた会社員大場順一さん(68)は「浅井さんの絵に温かみを感じる。地域に根差した絵画活動に、石巻地方の文化の豊かさを見る思いだ」と感心していた。
会期は6月10日まで。開館時間は午前9時~午後5時。火曜休館。入場無料。連絡先は市博物館0225(98)4831、旧観慶丸商店0225(94)0191。
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