閉じる

小中高生や子育て世代の息抜き場、プレオープンへ 気軽な来場呼びかけ 石巻・渡波

兼子さん(左)らが渡波地区東部に整備を進める支援拠点

 石巻市渡波地区で小中高生や子育て中の親が日常、息抜きできる居場所づくりが進んでいる。学校でも自宅でもない第3の居場所。女性や次世代の人材育成に取り組む石巻市の一般社団法人りとりーとが、連休明けにプレオープンさせようと準備を急ぐ。代表理事の兼子佳恵さん(52)は「深刻な悩みでなくてもいい。誰かと話したり、リラックスしたりしたい時、気軽に訪れてほしい」と話す。(漢人薫平)

   ◇

 拠点の名前は「メゾン ド トゥス」で、フランス語で「みんなの家」という意味。さまざまな悩みを持つ児童生徒や、両親が共働きしている子どもらの利用を想定する。保護者同伴なら未就学児も使えるほか、子育て中の親の来所も歓迎する。

 開所時は兼子さんを含むスタッフ2~3人が利用者を迎える。拠点での過ごし方はあえて決めず、自由に過ごしてもらう。子ども用の玩具や本、漫画などをそろえるが「何もせず横になっているだけでもいい」と兼子さん。地域や企業から寄付された食材を使った調理やもの作りなどのワークショップをできる環境も整えていくという。

 親世代に対しては、子育て経験者の兼子さんらスタッフが親身に相談に乗る。

 兼子さんが代表を務めていた別団体から支援を受けていたスタッフの岡田真弓さん(42)は「今度は自分が助ける立場になって、話を聞いたり、ゆっくりしてもらったりするサポートをしたい」と意気込む。

 拠点は兼子さんの実家家屋を活用する。法人はこれまで地元飲食店と連携した孤食防止や、女性のキャリア支援などの活動をしてきた。渡波地区の東側に子どもや子育て世代の利用できる相談施設がないことから拠点開設を決めた。

 兼子さんは「みんなそれぞれに気持ちのゆとりを作ってあげたい。そして本来の優しさでつながり合える場所や地域社会を作っていきたい」と語った。

 6月上旬ごろの本格オープンを目指す。利用は無料。石巻市塩富町2丁目6の43。連絡先は080(1033)2881。

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ

みやぎ地域安全情報

宮城県警 みやぎセキュリティメールより