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上下級生ペアで高台へ 石巻・大谷地小で避難訓練 行政委員、初参加

上級生と下級生がペアになって高台へ避難する児童

 石巻市大谷地小(児童109人)で1日、地震や津波を想定した避難訓練があった。全校児童と教職員約20人が学校近くの高台に徒歩で集団避難した。地域と一丸となって子どもを育てるコミュニティ・スクールの一環。地元の行政委員と初めて連携して実施した。

 授業中に震度7の地震が起き、大津波警報が発令されたことを想定した。校内に訓練用の緊急地震速報が鳴り響くと、児童は緊張した表情で机の下に身を隠した。余震に備え、机の脚をしっかりつかんで安全を確保した。

 教室などから校庭に避難した。校舎が北上川と新北上川に近くにあり、川を遡上(そじょう)する津波の影響や、学校管理下外でも児童が避難できる場所を考え、学校から1.3キロ離れた高台の沢田山にある「沢田老人憩いの家」まで移動を始めた。教職員は経路にある用水路やブロック塀、通行する車への注意を促しながら児童を誘導した。

 上級生と下級生がペアを組んで避難した。1年木村悠くん(6)は「用水路に気を付けて歩いた。地震が起きたら津波が来る前に高い所に逃げる」と話した。

 災害時や平時の連携を深めようと、学区内の行政委員7人を訓練に招いた。行政委員は「沢田老人憩いの家」で、各地区の児童とあいさつを交わして顔合わせした。大谷地地区行政委員会の芳賀茂吉代表(71)は「学区内は高齢化が進んでいる。住人みんなが児童を自分の子どもと思って活動したい」と語った。

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