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4年越しの舞台、実現 石巻出身の俳優・森山さん出演 仙台公演10、11日

リロイ役の森山さん(梅田芸術提供、撮影・岡千里)

 10、11の両日、仙台市青葉区一番町の電力ホールで上演されるミュージカル「VIOLET」に、石巻市出身の俳優森山大輔さん(49)=東京都=が出演する。約20年ぶりとなる地元・宮城での公演を前に張り切る。

 「VIOLET」は2019年に英国で初演されたミュージカル。舞台は1964年の米国南部。幼少時に不慮の事故で顔に大きな傷を負ったヴァイオレットが、長距離バスの旅を通してさまざまな人たちと出会ったり、多様な価値観に触れたりすることで一人の人間として成長していく物語。

 森山さんが演じるのはヴァイオレットの近所に住むリロイ。ほかにドライバー役でも出演する。森山さんは「黒人兵士や白人兵士、南部出身の白人の老婦人といろんな人たちとの出会いを通して、顔に傷のある彼女の中で何かが変わっていく。人生の旅を描いたすてきな芝居であると同時に、音楽が素晴らしいミュージカルでもある」と作品の魅力を語る。

 演出もユニークという。「ステージの両側に客席を特設する。役者が舞台上で観客に絡む。強制的に芝居に参加してもらう趣向になっている」と笑う。

 森山さんにとっては4年越しの舞台でもある。「当初、日本公演は2020年だった。しかし新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止になった。その間、ずっと私の中でモヤモヤしたものがあった。ようやく晴れる思いだ」

 劇場で古里の人たちと出会えるのも楽しみの一つ。「舞台は一期一会。ぜひ見に来て」と呼びかける。

 東京、大阪、福岡を経て仙台公演がラストになる。

ミュージカル「VIOLET」仙台公演 - キョードー東北

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