(897)沖を見るやうに開きて白日傘/中井洋子(1941年~)
日差しが夏めいて、焼けるようになってきました。出かけるときに差す日傘は、近頃はカジュアルな存在です。かわいらしいものからシンプルなものまでさまざまありますが、白日傘という言葉にはやはり上品な印象があります。この句で、本人は海辺にはいません。しかし、白日傘を開くときの動作、差す瞬間のまなざしが、まる…
関連リンク
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