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石巻名画座、吉永小百合主演作を初上映 29、30日「キューポラのある街」

「キューポラのある街」の吉永(左)と浜田光夫(c)日活
石巻でも吉永の人気は高かった。石原裕次郎らと共演した映画「あいつと私」(1961年)を上映する日活パールは若いファンでにぎわった

 石巻名画座(本庄雅之代表)に日活青春映画の大スター吉永小百合の主演作品が初登場する。「キューポラのある街」(1962年)で29、30の両日、石巻市中央1丁目のシアターキネマティカで上映する。連動企画として22日からは吉永の主演映画ポスター展も開かれる。街中に吉永ブームが再現される。

 今年は吉永の映画デビュー65周年で、東京の映画館では吉永作品20本をセレクトした上映会が好評を博している。本庄さんは「名画座8回目にして吉永作品を届けることができる。しかもデビュー65周年と偶然にも重なった。石巻でも盛り上げたい」と意気込む。

 シアターキネマティカの隣にはかつて日活パールがあり、1960年代は石原裕次郎や小林旭、浅丘ルリ子らと共に吉永作品が市民の人気を呼んだ。

 吉永は東日本大震災後の石巻とも縁がある。2012年12月、ワーナー・マイカル・シネマズ新石巻(現イオンシネマ石巻)であった主演映画「北のカナリアたち」の舞台あいさつに訪れ、市民を励ました。

 その時、吉永の前で劇中歌を披露した石巻少年少女合唱隊メンバーだった同市の仙台育英高1年七宮葉香(はこ)さん(15)が上映会のアフタートーク(29日午後6時半の回)に登場する。

 29日午前10時の回にはポスター展に協力した大塚房雄さん(68)=愛知県豊川市=がゲストとして出演する。大塚さんは12年4月から1年間、自治体からの復興応援職員として石巻市の市街地再開発事業などに関わった。

 本庄さんは「いろいろな縁がつながっての上映会。吉永さんが史上最年少の17歳でブルーリボン賞主演女優賞を受賞した作品で彼女の魅力を再発見してほしい」と呼びかける。

 ポスター展は同市中央2丁目の市かわまち交流センターである。大塚さんが提供する日活時代の吉永の映画ポスター約30点を展示する。29日まで。午前9時~午後6時(最終日は午後4時)。入場無料。

 第8回石巻名画座で上映する「キューポラのある街」は、鋳物の町・埼玉県川口市が舞台。高校進学を目指す中学生ジュン(吉永)が、さまざまな困難に直面しながら自らの道を探し求める。浦山桐郎監督デビュー作。キネマ旬報ベストテン第2位。上映時間99分。

 29日が(1)午前10時(2)午後1時(3)午後6時半、30日が(1)午後1時(2)午後4時-の計5回上映。料金は前売りが大人1000円、学生(高校生以上)800円。当日券は各200円増し。中学生以下は無料。チケット取り扱いはシアターキネマティカ、IRORI石巻。

 連絡先は本庄さん090(3478)5532。

石巻名画座 vol.8「キューポラのある街」上映会 - シアターキネマティカ

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