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夢へ一歩 稲井中2年渡辺のいさん、米国へバレエ短期留学 出国当日も練習

バレリーナになる夢に向かって歩む渡辺さん

 石巻市稲井中2年の渡辺のいさん(13)がバレエの短期留学で14日、米国中西部のウィスコンシン州ミルウォーキー市に出発した。中学を休学し7月26日までの約1カ月半、現地のバレエスクールで学ぶ。身長168センチのスラリとした体形の渡辺さんの夢は「バレリーナになること」。夢の実現に向かって一歩前進する。

 渡辺さんは3歳の時からNバレエスクール(石巻市大街道南4丁目)で習い始めた。今年4月、仙台市であった「第19回伊達クラシックバレエコンペティション」(実行委員会主催)のジュニアAI(13歳)部門で4位に入賞し、留学のチャンスをつかんだ。

 実行委は仙台市内のバレエ教室主宰者を中心に組織する。生徒たちの可能性や隠れた資質を発見するため、海外のバレエスクールと提携。奨学金制度を設けてコンクールの成績優秀者に留学の機会を提供しており、渡辺さんもその1人に選ばれた。

 留学するミルウォーキー市は人口約57万人で、ウィスコンシン州最大の都市。五大湖のうちの二つのミシガン湖、スペリオル湖に面する。美術やオペラなど文化活動が盛んで、ミルウォーキーバレエ団に代表されるようにバレエの街としても知られる。

 出国当日も直前までNバレエスクールで練習に励んだ渡辺さんは「英単語を覚えるなど少しは準備をした。通じないところはジェスチャーや心で意思疎通を図りたい」ときっぱり。親元を離れての初の海外留学にも不安はないという。「バレエ漬けの毎日になると思う。日本のバレエと違うところ、例えば振付や文化・歴史を吸収してきたい」と目を輝かせた。

 Nバレエスクール主宰の佐藤範子さんは「教室にいつも一番先に入るほどバレエへの情熱はすごい。同世代の、世界のレベルを肌で感じてきてほしい。将来の夢が実現するよう応援したい」とエールを送る。

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