(946)絵も文字も下手な看板海の家/小野あらた(1993年~)
夏の間だけ一時的に浜辺に設けられる海の家。海水浴客に食事や更衣室を提供する店だが、今は看板も凝ったおしゃれな店が多い。そんな中に昔ながらの手作り感満載の看板は、かえって目立つだろう。「ヘタうま」という言葉もあるが、何でも画一的になる中で、その拙さが情緒的な味を出して懐かしさを感じるものもある。とこ…
関連リンク
- ・(945)大地いましずかに揺れよ 油蝉/富澤赤黄男(1902~1962年)
- ・(944)大の字に寝て涼しさよ淋しさよ/小林一茶(1763~1828年)
- ・(943)ラオス暮れタイ夕焼くるメコンかな/西村我尼吾(1952年~)
- ・(942)七夕の夜の到着ロビーかな/黛まどか(1962年~)
- ・(941)泳ぐ子よ湖(うみ)の深さは雲の峯/佐藤紅緑(1874~1949年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。