(948)お互ひの見ゆるところに昼寝せり/谷口智行(1958年~)
スペインなどのシエスタが有名ですが、日本でも夏時季の昼寝は生活の知恵として季語になっています。暑さで体力を消耗し疲れやすく、日中休んでも日暮れまでが長いですから、午後のひと眠りは効率的です。蒸し暑いので、家族で寝る時でもくっついてはいられません。部屋の戸を開けつつ、相手が見える位置でごろんと横にな…
関連リンク
- ・(947)涼風や暮色の濃ゆき林より/高野ムツオ(1947年~)
- ・(946)絵も文字も下手な看板海の家/小野あらた(1993年~)
- ・(945)大地いましずかに揺れよ 油蝉/富澤赤黄男(1902~1962年)
- ・(944)大の字に寝て涼しさよ淋しさよ/小林一茶(1763~1828年)
- ・(943)ラオス暮れタイ夕焼くるメコンかな/西村我尼吾(1952年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。