(962)熊を見し一度を何度でも話す/正木ゆう子(1952年~)
歳時記で熊は冬の分類になりますが、熊にも春夏秋冬の暮らしや姿があります。と言っても最近の出没の多さは社会問題になっており、この句は季節に関係なく共感してしまうのではないでしょうか。熊を目撃することは…
関連リンク
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- ・(960)方舟(はこぶね)になれさうな木の茂りなる/松澤雅世(1953年~)
- ・(959)睡蓮(すいれん)を揺らす波その返し波/広渡敬雄(1951年~)
- ・(958)白玉にとけのこりたる砂糖かな/高浜虚子(1874~1959年)
- ・(957)星涼し電卓のもう進化せず/岡田由季(1966年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。