(957)星涼し電卓のもう進化せず/岡田由季(1966年~)
夏は海や山で夜空を仰ぐこともあり、星にも涼しさが感じられる。そんな星の瞬きと、電卓が重ね合わされる。私が学生の頃は計算尺だった。その後に大型の電子計算機が登場、やがて半導体技術により小型電卓が普及した。現在の電卓の機能性や使い勝手は、日常生活には十分なのだ。より複雑な計算はコンピューターが担当する…
関連リンク
- ・(956)顔の汗大(おお)きてのひらに一掃す/加藤楸邨(1905~1993年)
- ・(955)虹に声奪はれし我ら虹仰ぐ/小川軽舟(1961年~)
- ・(954)海月(くらげ)など眺めてをりて遅れけり/前田攝子(1952年~)
- ・(953)鵜とともに心は水をくぐり行く/上島鬼貫(1661~1738年)
- ・(952)ぬりかべというばけものと夏の月/渡辺誠一郎(1950年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。