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障害者の声、市政に反映を 石巻市議と意見交換会 災害時支援など要望

障害者の立場から見た福祉の現状を伝えた意見交換会

 障害当事者の声を市政に反映しようと、石巻地方の障害者や家族らは7月26日、石巻市議会との意見交換会を市総合福祉会館みなと荘で開いた。

 市内3団体でつくる「障害者週間啓発活動実行委員会」が企画した。昨年に続き2回目。実行委の委員ら12人と議員有志18人が参加し、市内での福祉支援の現状について意見交換した。

 災害時の障害者支援をテーマにした議論では、委員らは福祉避難所の充実や障害者支援に関する情報の周知を求めた。重度障害で車いす生活を送る娘がいる女性は、避難の難しさを訴えた。自宅から避難所へ向かう経路は足場が悪く、ケアに必要な医療品を抱えて娘と逃げるのは「一人では無理だと思った」と語った。

 一方で、人的資源が限られる災害時に支援を求めることには心理的ハードルがあるとし、市議に対し「『避難先の迷惑になるのでは』と気が引ける思いもある。地区に住む障害者や家族に声がけして、背中を押してあげてほしい」と求めた。

 参加者は障害の有無にかかわらず共に学ぶ「インクルーシブ教育」の意義についても話し合った。

 実行委の箕田朗子委員長(57)はあいさつで、同日が相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件から8年目に当たったことや、旧優生保護法を憲法違反とした最高裁判決を受け、障害者差別根絶に向けた対策推進本部の設置も閣議決定されたことに触れた。

 箕田委員長は「状況はすぐに変わりはしないが、とにかく生の声を届け続けたい。誰もが安心して自分らしく暮らせる社会の実現を願う」と述べた。

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