「角打ち営業」人気呼ぶ 東松島・石垣商店、昨年12月に再開 SNSなどで広まる
東松島市矢本大林の酒店「石垣商店」が、購入した酒をその場で味わえる「角打ち」スペースを開設した。シャッター通りに活気を取り戻す狙いで、約3カ月に1度開く。店主の石垣真人さん(76)は「地域住民が集まって楽しく飲める場所にしたい」と語る。次回は東松島夏まつりが開かれる24日に実施する。
同店は創業約70年。1970年代まで角打ちを開いていた。住民や航空自衛隊松島基地の隊員らでにぎわったが、当時店を切り盛りしていた石垣さんの父親が亡くなり、角打ちもやめた。
再開のきっかけは、仙台市に住む次男直哉さん(39)の助言。角打ちやクラフトビールバーに関心があり「飲める場所があれば楽しいのでは」と提案した。現在は仕事の傍ら、交流サイト(SNS)での告知やポスター制作などを担う。
内装は店のレトロな風合いを生かした。一升瓶ケースの椅子が気取らない雰囲気を演出する。レコードからはビートルズや中森明菜などが流れ、ノスタルジーに浸って酒杯を傾けられる。
角打ちは昨年12月の初開催時から盛況で、市内外から約20人が集まった。SNSや住民への呼びかけでさらに広まり、5月の3回目には40人近くが来訪。直哉さんは「思った以上の人出で驚いた」と振り返る。
8月24日は「角打ち酒場 20度学校」と銘打ってオープンする。父親の時代に足しげく通った常連客が、店を「焼酎(小中)学校」と呼んでいたことから、焼酎のアルコール度数にちなんで命名した。
当日は同市のクラフトビール「GRAND HOPE(グランドホープ)」をたるから提供する。盛岡市や長崎県壱岐市のクラフトビールもそろえる。
石垣さんは「シャッター通りになった商店街で何かできないか考えていた。できるだけ長く続けたい」と話した。24日の開設時間は午後1~8時。連絡先は0225(82)2025。
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