(973)ふるさとに焦げて西瓜の種飛ばす/塩見恵介(1971年~)
暦の上ではもう秋。「西瓜(すいか)」は夏ではなく秋の季題だが、お盆に家族みんなで食べるイメージからだろうか。掲句は、「焦げて」が俳句としてのヤマ場。「焦がす」には心を悩ます、といった意味がある。従っ…
関連リンク
- ・(972)旅終へてよりB面の夏休/黛まどか(1962年~)
- ・(971)雲の峰赤子の顔のふと険し/如月真菜(1975年~)
- ・(970)いつ来てもいいやうに墓洗ひけり/古内一吐(1932~2014年)
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- ・(968)脱ぎ捨てし水着のごとく帰宅せり/渡辺誠一郎(1950年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。