(979)オムライスの旗倒れゆく晩夏かな/新谷桜子(2004年~)
小さな旗が立っているオムライスなら喫茶店のオムライス、それも相当な老舗ではないだろうか。老舗の個人経営の喫茶店は、後継問題もあるからいつ廃業したとしても客は文句は言えない。晩夏のそんな店で、ランチタ…
関連リンク
- ・(978)ありがとうの「あ」のかたちなる朝日かな/マブソン青眼(1968年~)
- ・(977)ゆつくりと鋏落ちたる日の盛/橋本小たか(1974年~)
- ・(976)もう夢は出涸(でが)らしのよう盆の波/茜崎楓歌(1999年~)
- ・(975)冷房を止めて残りの頁(ページ)読む/星野高士(1952年~)
- ・(974)盆の家虻(あぶ)の翅音(はおと)の親しさも/木附沢麦青(1936~2022年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。