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東松島唯一の書店、閉店 ブックセンター湘南矢本店、来月30日まで

9月末での閉店が決まったブックセンター湘南矢本店

 東松島市小松のイオンタウン矢本内にある書店「ブックセンター湘南矢本店」が、9月30日で閉店することが決まった。販売不振が原因。市内では唯一の本格的な書店が営業を終える。

 同店は2003年4月に開店し、書籍や雑誌のほか、CD、DVDなどを販売。児童書や参考書といった地域のニーズに合った本を充実させてきた。

 同店によると、インターネットの普及や電子書籍の拡大で書籍の需要が減少。石巻市への大型店の出店なども影響し、客数と売り上げが落ち込んでいた。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要で一時回復したものの、5類移行に伴い再び減少に転じた。閉店により、湘南ブックセンター(神奈川県寒川町)が手がける実店舗はなくなる。

 三浦哲也副店長(45)は「娯楽の幅が広がったことなど、あらゆる外的要因が重なり、店舗を維持するのが難しくなった。小中学生や高齢者をはじめ、書店の空間を楽しんでくれた方々の居場所をなくしてしまい心苦しい」と語った。

 新刊のコミックを買いに訪れた同市矢本東小3年の女子児童(9)は「近くの本屋はここだけだから、閉店は寂しい。なくなったら困る」と残念がった。

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