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老舗書店・金港堂石巻店、来月16日で閉店 客数、売り上げ減少

 石巻市蛇田の書店「金港堂石巻店」が9月16日で閉店することが決まった。売り上げの減少が理由。一時は市内に2店舗を構えていた老舗の書店が姿を消す。4月には仙台市青葉区の本店も閉店していた。

 蛇田店は1998年、大街道、立町両地区にあった2店舗を統合する形で出店した。現在は2階建てビルの1階部分で営業し、教育関連の図書やコミックなど約10万冊を扱う。

 金港堂によると、読書離れや電子書籍の普及もあり、業界全体で経営環境は厳しさを増している。石巻店は東日本大震災の復興需要収束や地域経済の冷え込みの影響もあり、特に客数と売り上げが減少していた。

 閉店後は1階部分をテナントとして貸し出す計画。事務所機能は残し、外商は継続する。2階のテレビ、カードゲームなどを販売する「シーガル石巻店」は営業を続ける。

 同社の桜井和明支店統括部長は「本を探しているお客さまの『最後のとりで』のような店であり、閉店してしまうのは申し訳ない。残りの一日一日を大切に営業していく」と話した。

 金港堂は1910年、現在の仙台市青葉区大町で創業した。今後は同市泉区の泉パークタウン店、大河原町の大河原店で営業を続けるほか、出版部門も継続する。

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