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2024衆院選・宮城4区 政権維持か交代か ベテラン軸に論戦白熱

 衆院選は投開票が27日に迫り、選挙戦は残り2日となった。宮城4区の各陣営は支持固めと浮動票の取り込みに必死だ。「自公政権の維持」と「政権交代」を掲げる与野党のベテラン前議員を中心に、論戦が白熱している。

 「死ぬ気で働く。その働く場を与えてほしい」。自民党前議員の伊藤信太郎氏は22日、東松島市での個人演説会で懇願した。河北新報の終盤情勢では自民支持層を5割超しかまとめられていないと伝えられ、各地で支持拡大行動を支持者へ必死に求める。

 終盤情勢では与党での過半数確保が微妙との見方もある。陣営は終盤にかけて連日のように演説会を開催。伊藤氏は「野党は本当に政権を取る気がないので、できないことも言える」と野党批判も持ち出すなど、なりふり構わず挽回を狙う。

 立憲民主党前議員の安住淳氏は裏金問題を核に政権批判の手を緩めない。「裏金を許しては駄目。待ったをかけるのが国民の仕事だ」。石巻市で22日にあった総決起集会でそう訴えると、支持者から拍手が湧いた。

 序盤は選挙区に加わった旧4区のほか、石巻地方の半島部や農村部などを駆け巡った。人が多い場所を見つけては演説し、1日10回ほどに及んだ。中盤に優勢が伝えられ、22日から接戦区の応援で全国を飛び回る。ただ、選対幹部は「安住は大丈夫という油断が怖い」と引き締めを図る。

 若年層へのアピールに重点を置く日本維新の会新人の佐藤雄一氏は23日、JR松島海岸駅前で「生活が苦しい若者が高齢者世代を支えなくてはいけない仕組みを抜本から改革する」と声を張り上げた。

 陣営は「前議員の存在感が大きく、厳しい戦い」と語る。応援弁士が連日駆け付け、巻き返しを期す。

 「政治が変われば財政運営は大きく変わる」。れいわ新選組新人の大林正英氏は、石巻市で22日に開いた個人演説会で力説。終盤戦に向けて支援者と結束を強めた。陣営関係者は「選挙区の境界から半島部まで細かく回り、毎日250キロは走っている」と語り、選挙カーをフル稼働させて無党派層の取り込みを狙う。

◇衆院選宮城4区候補者 
 伊藤信太郎71 前環境相    自前(7)(公推) 
 大林 正英60 元釜石市議   れ新 
 佐藤 雄一45 元石巻市議   維新 
 安住  淳62 前党国対委員長 立前(9)

【遊説日程(25日)】

〔伊藤陣営〕
▽選挙カー=富谷市、多賀城市、石巻市
▽個人演説会=多賀城市のさんみらい多賀城(午後1時半)
▽街頭演説会=石巻市の石巻駅前にぎわい交流広場(午後6時)

〔大林陣営〕
▽選挙カー=塩釜市、多賀城市、利府町、富谷市、松島町、仙台市

〔佐藤陣営〕
▽選挙カー=石巻市、東松島市、松島町、塩釜市、多賀城市、利府町

〔安住陣営〕
▽選挙カー=東松島市、石巻市

イオンモール石巻で期日前投票、あすまで

買い物途中に投票する市民

 石巻市選管は24日、衆院選の期日前投票を石巻市茜平4丁目のイオンモール石巻で始めた。26日まで。

 2階に開設された投票所に有権者の列ができ、買い物カゴを持ったり、幼い子どもを抱きかかえたりした市民が並んだ。石巻市水押1丁目の30代主婦は「買い物ついでに投票できて便利です。物価高が苦しいので、投票した候補には生活がより良くなるような政策をお願いした」と話した。

 イオンモール石巻での期日前投票は2016年の参議院選挙から始まった。若年層の選挙への関心を高め、気軽に投票できる環境を整えるのが狙い。

 開設時間は午前10時~午後7時。入場券を忘れた場合でも宣誓書に記入すれば投票できる。

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