冬告げるアワビ漁、石巻地方で本格化 北上・大指漁港、初日166キロ水揚げ
石巻地方に冬の到来を告げるアワビ漁が各地で本格化している。石巻市北上町十三浜では9日、明け方から各浜の漁師が岩場近くなどの漁場に向かった。
同市北上町十三浜大指でワカメやコンブを養殖するマルナカ遠藤水産代表の遠藤俊彦さん(50)は父俊郎さん(76)と午前5時半ごろから操業。底にガラスを張った箱めがねで海底をのぞき、先にカギが付いた長さ4~5メートルのさおを使って、アワビを採った。
漁業者は午前10時までに漁を終えると、大指漁港に戻り、選別作業を開始。出荷の基準を満たす殻長9センチ以上になっているかや、傷がないかを確認した。
同漁港全体で初日は166キロが水揚げされた。この日は風が強く波もあったことなどから10時まで行う漁師は少なかったという。俊彦さんは「初回の数量としては少ないが、自然が相手なので仕方がない。次の漁に期待したい」と話した。
石巻地方では近年、マダコが大量発生し、アワビが食害を受けている。大指漁港でも、昨年11月15日に実施したアワビの1回目の水揚げ量が約240キロだったため、今年の水揚げ量にも少なからず影響があったとみられる。
県漁協によると、アワビ漁は今月1日に解禁。シーズンは来年2月まで続く。石巻地方で水揚げされるアワビは県内のスーパーや飲食店などで扱われ、関東地方にも出荷されている。
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