(1054)立冬のひかりを攫(さら)ふ器かな/宮本佳世乃(1974年~)
11月7日ごろから20日ごろまでは立冬となり、暦の上ではもう冬ですが、冬らしさを感じたでしょうか? 掲句では、立冬の光をすくい取る器を詠んでいます。どのような器か様子は書かれていませんが、きっと鋭く…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。