(1050)牡蠣旨(かきうま)しそのほかはそれほどでなし/橋本小たか(1974年~)
牡蠣は冬の季題。岩牡蠣は夏の旬だから、俳句の世界では主に真牡蠣を念頭に置いている、ということだろう。一応動物の季題ということになっているが、歳時記の例句を見ると、ほとんど食材として詠まれている。この…
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- ・(1045)君の絵の裸木の奥通りたり/河東碧梧桐(1873~1937年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。