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きょうだい5人が子供司書に 女川・養成講座 本に親しむ輪、家庭に広がる

読み聞かせを披露した子供司書の英孜さん

 女川町教委が主催する本年度の「子供司書養成講座」が終了し、女川小4~6年生7人が子供司書に認定された。兄弟で参加した6年八巻英孜(えいし)さん(12)、4年英久(えいきゅう)さん(10)は小学生時代に受講した中高生の兄姉の後を追って受講し、5人きょうだい全員が子供司書に認定された。

 今回を含め計71人が認定を受け、本に親しむ輪が家庭や町内で広がりをみせている。(相沢美紀子)

認定証を受け取り、喜ぶ子供司書たち。英久さん(左から2人目)と英孜さん(右端)は兄姉に続き、うれしそう

 本年度の受講生は5月から計10回の講座で、生涯学習センター内の「女川つながる図書館」を拠点に、図書の分類や司書の仕事、読み聞かせの手法などを学んだ。県図書館(仙台市)の視察や、本の魅力を伝え合う書評合戦「ビブリオバトル」にも取り組んだ。

 八巻英孜さん、英久さんは、兄姉の影響で本に囲まれて育った。長男の仙台育英高3年英仁さん(18)に勧められた本を読むことが多いという。

 兄姉が養成講座受講時に図書館の本を選ぶ「ブックハンティング」を体験、その時に導入された本に愛着を感じている様子などを見て、受講を楽しみにしていた。母の久美子さん(45)は「幼い頃から上の子たちが弟たちに読み聞かせをしてくれて助かった」と話す。

 11月30日にあった閉講式で、受講生は絵本の読み聞かせを披露した。英孜さんは「人物になりきって声の高さを区別することを学んだ。下級生に本の面白さを伝えたい」と語った。英久さんは「本に関わる人たちと出会って、本を大切にしようと思った」と振り返った。

 養成講座は子どもたちに読書の楽しさを知ってもらおうと、2012年度から小学4~6年生を対象に実施。子供司書は小学校や保育所での読み聞かせや、毎秋にある同図書館の読書まつりの補助などに取り組んでいる。

 その他の認定児童は次の通り(いずれも4年生)。

 鈴木舞歩、鈴木華、瀬戸美雅、斉藤陽己、佐々木奏星

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