(1071)あらはれて見えよ芭蕉の雪女/野々口立圃(りゅうほ)(1595~1669年)
能の「芭蕉」では、中国の僧侶の前に中年の女性が現れる。女性は僧侶に「雪中の芭蕉の偽れる姿」について尋ねる。典拠は王維が皇帝の命令で冬の芭蕉の絵を描いた故事。ちなみに芭蕉(バショウ)はバナナの仲間。冬…
関連リンク
- ・(1070)信仰のたとへば島の木守柿/岩岡中正(1948年~)
- ・(1069)おとなしくねむらうか雪降りはじむ/櫛部天思(1967年~)
- ・(1068)切干の大団円でありしかな/山口遼也(1998年~)
- ・(1067)冬の月まだ温かい母に死が/鎌倉道彦(1947年~)
- ・(1066)眠る山起こさぬように竹箒(たけぼうき)/大木雪香(1973年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。