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貧しい人のため弁護 布施辰治テーマにトークイベント、魅力伝える 石巻

2018年に芝居で演じた布施の演説を再現する三條さん(中央)

 石巻市蛇田出身の人権派弁護士・布施辰治(1880~1953年)に焦点を当てたトークイベントが2日、石巻市立町2丁目のラ・ストラーダであり、社会的弱者のために奔走した布施の生き方に参加者が共感した。

 石巻の魅力を探る場づくりイベント「石巻学プラスワン」の17回目で、「布施辰治はいま」をテーマに、布施辰治を顕彰する会事務局長の三條信幸さん(74)=石巻市=が講話した。

 三條さんは「お金を取らずに貧しい人を弁護した。関東大震災の時は虐殺の危機にあった朝鮮人を保護した。弱きを助け、強きをくじく。正義感が強く、信念を曲げなかった」と強調した。

 2018年、没後65年を記念した芝居で布施を演じた三條さんが一場面を再現する趣向もあった。三條さんは布施の演説を力強く表現し、参加者から拍手が沸いた。

 案内人の石巻学プロジェクト代表・大島幹雄さん(71)=横浜市=は「布施の生き方は混沌(こんとん)とした今の時代に響く。今後も布施の魅力を伝える機会を設けていきたい」と語った。

 来年夏に発行予定の地域誌「石巻学」第10号で布施を特集する。

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