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石巻市長選、来年4月告示 斎藤氏再選出馬へ 12月定例市議会で表明

斎藤 正美氏

 任期満了に伴う石巻市長選(来年4月20日告示、27日投開票)で、現職斎藤正美氏(69)が再選を目指し立候補する意向を固めたことが9日、複数の関係者への取材で分かった。開会中の市議会12月定例会の会期中に正式表明する見通し。市長選で立候補に向けた動きは斎藤氏が初めて。

 同日までに関係者に立候補の意思を伝えた。斎藤氏は同日、三陸河北新報社の取材に対し、否定しなかった。無所属で出馬するとみられる。現時点で他に出馬に向けた動きは見られない。

 斎藤氏は石巻市出身、日大工学部卒。旧石巻市議を経て1987年から県議を通算7期務め、2021年4月の前回市長選で新人4氏の争いを制して初当選を果たした。

 就任後、新型コロナウイルスのワクチン接種推進などに取り組んだ。地域経済活性化に向けた割り増し商品券や地域食事券を発行。東日本大震災で休止していた「動く市長室」を12年ぶりに再開し、市政への提言や要望を市民から直接聞いてきた。震災からの復興では、新たなまちづくりのスタートとなる復興事業完結記念イベントを開いた。

 市へのふるさと納税寄付額は就任前(2020年度)の約3億5700万円から増加。専門部署も新設し、23年度は約13億5700万円となった。次期市長選ではこうした実績を強調し、2期目に向けたアピールにつなげるとみられる。

 その一方、市は経済界有志らでつくる民間組織・人口戦略会議が公表した「消滅可能性自治体」の一つに位置付けられており、少子高齢化や人口減少への対策が急務になっている。復興事業で整備した公共施設の維持管理や、教育施設の老朽化対策といった課題も山積している。

 市選管によると、1日現在の有権者は11万5081人。

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