子育てと介護の縁側・今日も泣き笑い(24) 深夜のアラーム いたずらに驚きの毎日
【石巻市・柴田礼華】
ある日の真夜中12時ごろ、「あ、洗濯物干さなくちゃ」と起き上がりました。5歳の長女あま音と1歳の次女しお音を午後8時過ぎに寝かしつけながら、自分もいつの間にか一緒に眠ってしまっていたようです。
わが家では子どもができる前は、洗濯は朝1回、洗濯機を回せば終わりでしたが、子どもたちの分が増えたため、入浴する流れで子どもたちの分だけ夜に洗うようになりました。
■両親の部屋から
普段は夫が干してくれますが、珍しく仕事仲間との飲み会に参加して帰宅後すぐ寝てしまった様子。ぐっすり寝ている娘たちと夫を起こさないように、そっと寝室から洗濯機のある風呂場の方へ向かおうとすると、義理の両親の部屋から「ピピピピピピ…」と謎の電子音が聞こえてきます。
何かのアラームのようです。気になるので、行ってみると寝室の扉はロックがかかっています。以前、認知症の義母レツさんが1人でトイレに行った後、寝室に戻れず玄関から出てしまった経験があるため、就寝時は義父せんじいが寝室の扉をロックするようにしているのです。
扉の向こうから、レツさんが「なんでずっとうるさいのが鳴ってるの?」と困っている声が聞こえます。どうやら耳がいいレツさんは謎の電子音で目覚めて、せんじいは気付かず眠っている様子。高い音域は、せんじいの耳には聞き取りにくいようです。扉を挟んでレツさんに「お隣にせんじい寝てるはずだから起こして!」と声をかけるも、目がほとんど見えないレツさんはせんじいを見つけられないようです。
意を決して手のひらで扉をドンドンと叩き、大きめの声で「せんじい! アラーム鳴ってますよ」と何度か呼びかけると、目覚めた気配がします。しばらくして天の岩戸が開きました。「ごめんね」と謝るせんじい登場。起きたついでにレツさんと一緒にトイレに行くことにしたようです。やれやれ、せんじいの具合が悪かったんじゃなくてよかったと一安心して、廊下に洗濯物を干し始めました。
■原因はラジカセ
そういえば前夜も真夜中に同じく電子音が鳴っていたので、トイレの付き添いが必要なレツさんのために、せんじいが夜中にアラームをかけているのかな。聞こえないなら意味ないのにな…などと考えていると、せんじいがトイレから出てきました。「トイレ用にアラームかけてたの?」と尋ねると「あれ、ラジオのアラームが鳴るようになっちゃったんだ」との返答が。
どうやら、次女しお音がせんじいたちの寝室のラジカセのボタンをさわりまくった結果、12時に謎のアラームが発動するようになってしまったとのこと。
せんじいにぬれぎぬを着せてしまってごめん! レツさん、起こしてごめん! と心の中で謝りつつ、急いでラジカセのアラームを解除しに行ったのでした。
いたずら盛りのしお音によるトラップに驚かされた真夜中でした。ちびっこギャングとの暮らしは、高齢の義理の両親にとっては毎日驚きとワクワクにあふれています。
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