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河南鹿嶋ばやし 石巻・広渕小6年生、集大成の演奏 5年生に引き継ぎ

在校生らに最後の演奏を披露する6年生たち

 石巻市広渕小(児童175人)で14日、広渕地区に200年以上前から伝わるとされる伝統芸能「河南鹿嶋ばやし」の伝承式があった。6年生35人が集大成の演奏を披露し、5年生に伝統のバトンをつないだ。

 児童をはじめ、河南鹿嶋ばやし保存会のメンバーや保護者ら約250人が出席した。6年生は青い法被と黄色いたすき姿で太鼓と笛を演奏。息の合った音色とかけ声で「豊年」と「送りばやし」を披露した。

 演奏後、使ってきた笛や太鼓のばちを5年生33人に手渡し、背中にたすきを結んだ。受け取った5年生は「頑張ります」と力強く応え、「打ちばやし」と「松島」を演奏した。

 6年生は昨年9月ごろから5年生と一緒に練習し、伝承に取り組んできた。36代目となる総リーダーを務めた千葉朱虹(あに)さん(12)は「これまで応援してくれてありがとう。5年生には、みんなに聞いてもらえるような素晴らしい演奏をしてほしい」と期待を込めた。

 新たな総リーダーには5年生の勝又美結さん(11)と半沢篤知(あつし)さん(11)が就任。勝又さんは「6年生には感謝の気持ちでいっぱい。演奏で地域の人を元気づけたい」と述べ、半沢さんは「6年生のおかげで上達した。次の世代に引き継げるように練習を頑張りたい」と語った。

 鹿嶋ばやしは、1821年に五穀豊穣(ごこくほうじょう)や無病息災を願って創作されたと言われている。広渕小では30年以上前から伝承活動に取り組んでいる。

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