大船渡山林火災 石巻消防本部、援助隊の派遣終了 出動待機は継続

岩手県大船渡市の大規模山林火災に緊急援助隊を派遣している石巻地区消防本部は16日、6次派遣隊の帰隊を受け、派遣をいったん終了すると明らかにした。援助隊の宮城県大隊の派遣規模縮小を受けた対応。県大隊解散まで出動待機体制を継続する。
16日は、6次派遣隊の帰庁申告が石巻市大橋1丁目の本部庁舎であった。13日に石巻を出発した消火隊1隊4人、後方支援隊1隊2人の計6人をねぎらい、同消防本部の及川正浩次長は「けがなく帰ってきてくれて良かった。まずは体を休めてほしい」と述べた。
山林火災は2月26日に発生。同消防本部は同日夜に派遣した1次隊を皮切りに、県大隊塩釜ブロックの一員として延べ計20隊73人を現地に送り、消火やその後方支援などの活動に取り組んできた。
6次派遣隊の消火隊長で、石巻消防署南分署の下山義樹消防司令補(45)は現地の活動を振り返り、取材に「燃え残りがまた出火するのではないかと住民が常に不安を訴えていた。熱源が確認されるたびに山に入り、消火活動を繰り返した」と述べた。
その上で「山火事の多くは人為的要因で発生する。火災を起こしてしまった場合はすぐに通報してほしい」と呼びかけた。
大船渡市は9日、山林火災の鎮圧を宣言したものの、鎮火には至っていない。市によると16日時点で約2900ヘクタールが延焼。1人が亡くなり、住家102棟を含む建物210棟が被災し、171棟が全壊した。最大1896世帯、4596人に出ていた避難指示は10日に解除された。
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