ゴスペル歌手ルーカスさん、合唱動画を公開 復興支援に感謝の歌声、世界へ

ルーカスさん(中央下)と受講生らが「故郷」を歌う動画の画面

 仙台市在住でジャマイカ出身のゴスペルシンガー、ジョン・ルーカスさん(41)が、東日本大震災から丸10年となるのを前に、犠牲者の鎮魂と、世界から受けた復興支援への感謝を伝えようと、全国の約80人と合唱する動画を公開した。新型コロナウイルス克服のメッセージも打ち出す。ルーカスさんは「歌の癒やしやパワーを感じてほしい」と話す。
 動画は4分32秒。冒頭「3・11から10年」「大切なあの人へ」「支えてくださった皆様へ」「応援歌を仙台、日本から…世界へ」という字幕が日本語と英語で流れる。
 ルーカスさんが主宰するゴスペル教室の受講者が、仙台、石巻、多賀城のほか、北海道・函館、千葉、大阪、鹿児島などから参加。6パートに分かれ、唱歌「故郷(ふるさと)」を合唱している。ソロはルーカスさんと、鹿児島市の声楽家、又吉秀和さんが務めた。
 動画では参加者の顔が分割された画面に写るが、オンライン会議方式での収録ではない。全参加者が一人一人収録し、送ってくれた動画を2カ月かけて、声がずれないよう注意しながら編集した。
 同時に配信した7分10秒の動画では、ルーカスさんの幼なじみが作った「It Will Get Better」を歌った。日本の受講者と、ジャマイカ、米英、コロンビアなどから計約100人が参加。海外組は、ルーカスさんが通ったジャマイカの大学のゴスペルサークルの友人たちだ。「今より絶対良くなる。この状況は永遠に続かない」との歌詞に、復興への願い、新型コロナ克服の誓いを込める。
 ルーカスさんは2000年に来日し、角田市の角田高で外国語指導助手(ALT)を務め、07年からプロ歌手として活動。東日本大震災の被災地支援ライブに力を入れてきた。ことし5月ごろ「震災10年を機に何ができるか」と考え始めた。来日から20年の節目でもあり、ツアー開催が念頭にあったが、新型コロナの流行は収まらず、今回の動画企画にたどり着いた。
 二つの動画は11月28日、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開された。ハッシュタグは「#東日本大震災10年プロジェクト」。
 ルーカスさんは「ハーモニーを美しくアレンジした。震災から10年。心の傷を負い、まだ癒えない人はたくさんいる。コロナ禍で心が渇いた状態になっている人もいる。音楽を通じてパワーを届けたい」と話す。

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