東北一の歓楽街から恨み節 「協力金、家賃にもならない」 仙台・国分町への時短要請

年末年始の時短営業が要請された国分町。人影はまばらだ=23日午後7時ごろ、仙台市青葉区

 東北一の歓楽街に厳しい冬が来た。新型コロナウイルスの感染「第3波」を受け、仙台市青葉区の国分町周辺を対象に23日、年末年始の時短営業要請が発表された。利用客や飲食店は状況を冷静に受け止める一方、感染対策の「標的」とされたことに恨み節も漏れた。
 23日夕の国分町通。忘年会シーズンにもかかわらず、人通りはまばらだ。
 「店は大変だけど、効果はあると思う」と、取引先との会食に訪れた太白区の男性会社員(52)。同僚と来た青葉区の男性会社員(26)も「感染者が増えているので仕方ない」と語る。
 青葉区の男性会社員(37)は「年末年始は元々休みの店も多く、そんなに人は集まらない。仙台駅前を対象にした方が効果があるのでは」と首をかしげた。
 4、5月の緊急事態宣言、休業要請に続く異例の措置に、店側の受け止めはさまざまだ。
 国分町2丁目のミュージックパブ「リハーサル」は売り上げが前年比7割減の低空飛行が続く。経営する亀谷輝彦さん(74)は「協力金で一息つける」と歓迎した。一番町4丁目の居酒屋「肴処やおよろず」店主の中村圭祐さん(37)も、「お客さんは早く来店し早く帰宅する習慣が付いた」と、時短の影響は小さいとみる。
 一方、国分町2丁目で居酒屋「とち家」を経営する千葉寿彦さん(49)は「厳しい。クラスター(感染者集団)が出ているのは接待を伴う飲食店。(業種を)分けてくれれば良かったのに、と正直思う」と語る。
 県外客の予約は消え、忘年会もほぼない。1人で訪れる常連客が支えだ。時短には協力するつもりだが「12月は書き入れ時。年内くらい一生懸命やりたかった」と嘆く。
 国分町2丁目でクラブを経営する女性は「国分町はキャバクラ、バー、パブなど多業種が集まり、感染対策の状況もばらばら。『夜の街』と一緒くたにしないでほしい。優良店は対策を尽くし、クラスターを出していない」と憤り、繁華街のいっそうのイメージ悪化を懸念する。
 提示された協力金は60万円。「1人分の人件費や家賃にもならず、いつまでも耐えられない。廃業に追い込まれた仲間もいる。まさに地獄の苦しみだ」

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