市町村議会 感染議員の氏名公表 基準策定、11月以降86%

県内市町村議会の 氏名公表基準

 新型コロナウイルスに議員が感染した場合の氏名公表を巡り、宮城県内の86%に当たる30市町村議会が、昨年11月に発覚した県議会最大会派「自民党・県民会議」の集団感染以降に基準を策定したことが河北新報社のまとめで分かった。集団感染前の策定は仙台市議会のみ。未策定は4町議会。基準がなく混乱した県議会を反面教師に、急ピッチで公表の議論を進めた格好だ。

 市町村議会の公表基準の策定状況は表の通り。2020年4月に定めた仙台を除く大半の議会は、県議や首長の感染が相次いだ11月下旬以降に議論を開始。同27日の全員協議会で方針を決めた女川町を皮切りに、12月下旬までに議会運営委員会や全員協議会で申し合わせた。

 公表基準を整備したのは31市町村議会(89%)。このうち20議会(57%)は感染が確認された議員の氏名を全員公表する。発表手段はホームページなどを使うが、東松島、蔵王、丸森、村田、山元の5市町は報道機関の問い合わせだけに回答する。

 11市町議会(31%)は、感染した議員本人の同意という条件付きの公表。家族や本人のプライバシーを尊重する県議会と同じルールで、同じ議会で公表、非公表が分かれる可能性が残った。岩沼では、正副議長は無条件で氏名を明らかにする。

 未策定は4町議会(11%)。松島、七ケ浜は話し合いを始めたが、利府、美里両町は現段階で策定の予定がない。

 東北学院大の井上義比古教授(政治学)は「感染した議員名を無条件で公表するのが望ましいが、子どもがいじめに遭うケースなどを考慮すれば、同意を得る判断も否定できない」と指摘。「公表か非公表の違いで、議員や住民にどんなメリット、デメリットがあるか熟議した上で結論を示すことが重要だ」と話す。

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