中心は「図書広場」すり鉢状書架に5万冊 福島・大熊の新校舎基本設計案

基本設計案を基にした校舎の模型。右下が玄関で、1階は吹き抜けで放射状の書架を備えた「図書ひろば」
書架の拡大写真

 福島県大熊町教委は、東京電力福島第1原発事故の避難指示が解除された大川原地区に2023年度開設する幼保施設一体型義務教育学校について、校舎の基本設計案をまとめた。すり鉢状の書架を備えた図書室「図書ひろば」を校舎の中心に据えたのが特徴。公立小中学校では国内最大規模の蔵書5万冊を目指す。
 校舎は鉄筋2階の多角形で、延べ床面積約6400平方メートル。1階は吹き抜けの図書ひろばを中心に、個別学習や異なる学年によるグループ学習に対応する教室、体育館や音楽室などを放射状に配置した。エントランスホールが図書ひろばで、登下校時は必ず通る構造になっている。
 2階は教室のほか、学習支援や研究に取り組む会津大短大部など連携する大学のサテライトを設置する計画。教員向けに全教科書を集めた双葉地区教科書センターも置く方向で県教委と調整している。1階の屋根は屋上緑化テラスにする。
 文部科学省の学校図書館図書標準では、大規模小中学校でも蔵書は1万2760~1万7440冊が標準。町教委は人工知能を活用した個別最適化の学びと、「読書の町」の伝統を継承する探究学習を柱に掲げ、理念を施設に具現化した。
 図書ひろばなどは町民に開放する。開校時の児童生徒は少人数の見込みだが、訪れる町民や支援者、研究者らが子供たちと交流することを想定。魅力ある教育をアピールし、区域外就学も積極的に受け入れる。
 町教委は7日の町議会全員協議会に基本設計案を示した。基本設計は保護者や児童生徒らの意見を反映させて3月に正式決定。新年度に実施設計に入る。

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