酒田ケーブルテレビ放送停止1年 処分相手が不在、業務登録取り消し困難

酒田市内に放置されている酒田ケーブルテレビの電柱

 酒田市の民間企業「庄内社会教育事業センター」が運営する酒田ケーブルテレビが昨年1月から放送を停止し、全国初の放送業務登録取り消しになる可能性のある問題で、東北総合通信局はセンターが解散状態のため「現時点で取り消しは難しい」との見方を示した。放送法は放送を1年以上休止した事業者の登録を取り消せると定めるが、処分相手が不在という事態を想定していないという。

 通信局が放送停止を確認したのは昨年1月4日。放送法に基づけば、放送を1年以上休止し続けているとして、最短で今月中にもセンターの登録が取り消しとなる可能性があった。

 センターは放送停止前の2019年12月、法務省から休眠会社に整理され「みなし解散」となった。業務を1人で担っていた社長は昨年1月末に死亡し、取締役や株主の実態も不明で、事業継続や清算に動く関係者がいない状態が続く。

 通信局の担当者は「取り消しは相手がいなければ成り立たず、センターを法的にどう処理していくか調整中だ。法の想定外の初めてのケースなので慎重に検討している」と説明する。

 みなし解散となった会社は3年以内であれば、株主総会の特別決議で会社を継続できるため、誰かが引き継いで事業の廃止手続きを取る可能性は残されているという。

 センターが事務所と放送設備を置いていた酒田市中心部の雑居ビルは19年12月末に全館停電し、今も復旧していない。

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