<まちかどエッセー・氏家靖浩>今年は「やっこい」心で

うじいえ・やすひろさん 1966年大崎市生まれ。古川高、宮城教育大卒業。現在、仙台大体育学部健康福祉学科教授。博士(医学/香川大)。公認心理師、精神保健福祉士、学校心理士。千葉ロッテマリーンズファン。仙台市青葉区在住。

 あけましておめでとうございます。今年は良い年にしたいですね。そのために何かに挑戦してみるのはいかがですか。たとえば資格の取得にチャレンジするとか。
 私は社会人になってから、2度国家試験を受けています。最初は30代で精神保健福祉士という心の健康と福祉に関する資格を、二つ目は50代になってから公認心理師という心理学に関する資格で、共に第1回国家試験を受験し合格しています。自己採点では合格ラインすれすれでしたので偉そうなことは言えません。
 たまに「二つも心に関する国家資格を持っているのなら、私の心の中を当ててみて」と言ってくる方がいます。そういう難題を仕掛けてくる方は、性格の悪い方だとすぐに分かります。そんな簡単に人の心は分かりません。
 さて、こんな私が心配するのは、宮城県内で不本意ながら学校を休んでしまう「不登校」の子供が4年連続で全国最多ということです。
 心配なのは、子供が学校に行かないということよりも、学校に行けない状態の子供を、周りの大人が無理やり学校に行かせることです。不登校をした子供の多くは、その後は普通の大人になれます。いっときの不登校に周囲の大人が動揺してはいけません。羽を休めたい小鳥には飛べと言うのではなく、上手に休ませるのが大切です。
 人間は毎日がベストコンディションではありません。子供が学校に行けない時にこそ、学校とは違う学びの場をどう確保するか、学校に行かなくても学ばなければならないことは何だろうかと、周りの大人は悩まなくてはならないのです。柔軟な心を持つ大人に囲まれると、子供は可能性を信じて前向きに生きていけます。二つの心の資格を持つほかにも恥の多い人生を歩んできた私の思いです。
 今は子供も大人も大変な時代です。だからこそ「心の柔軟さ」、宮城の言葉でいう「やっこい(柔らかい)」心を持ち続けましょう。
 そして焦らず慌てず小さな目標を定めて、小さな一歩を踏み出してみることですね。くまモンに似ていると言われるメタボな私は、今年劇的にやせようと思っています。宮城はメタボ該当者の多さで全国ワーストに居座る県ですので。これが私の今年の決意です。
(仙台大教授)

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まちかどエッセー

 仙台・宮城在住の執筆者が、それぞれの活動や暮らしで感じたことをつづります。

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