デスク日誌(2/3):初めての雪国

 街の中で地吹雪に遭うとは思わなかった。年末年始にかけて豪雪に見舞われた青森市。雪の壁があちこちにでき、道路は渋滞。通勤で歩くアーケードも圧雪でつるつる滑る。
 雪国で過ごす初めての冬。気がなえそうになるときは、「八甲田山で遭難した旧陸軍の雪中行軍に比べれば何のことはない」と変な理屈で言い聞かせる。
 青森のもう一つの名峰、岩木山(1625メートル)でも雪山の悲劇があったことを知った。1964年1月、秋田県の大館鳳鳴高山岳部の5人が下山途中に遭難し、4人が亡くなった。
 猛吹雪に見舞われ方向感覚を失い、登ってきたルートとは反対側に迷い込んだ。逆方向には下山すまいと捜索隊も予断にとらわれ救出が遅れた。青森県外ケ浜町出身のルポライター田沢拓也さん(68)が著書で克明に記している。
 白神山地の保護に尽力した弘前市の登山家根深誠さん(73)が高校時代に偶然、遭難を知り通報。警察から感謝状をもらったが、高校は停学処分を下す。理不尽な仕打ちを受けて山にのめり込み、その後の活動につながる反骨心がはぐくまれた逸話が興味深かった。
(青森総局長 大友庸一)

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