除染土の再利用事業、生活圏で認知度に差

 環境省は2日、東京電力福島第1原発事故後に除染で生じた土の再生利用事業に関し、福島県内外の市民を対象とした意識調査の結果を公表した。県内と県外で事業の認知度に開きがあり、情報発信の必要性が浮き彫りとなった。

 調査は2020年10月に同省のウェブサイトで実施した。事業概要を説明した上で、県内531人、県外3466人の計3997人から回答を得た。

 再生利用に「賛成」「どちらかと言えば賛成」は県内28・8%、県外22・3%と低い水準だった。安全性に理解を示した県外在住者は12・5%。県内の20・7%を下回った。

 再生利用に「関心がある」「やや関心がある」と答えたのは県内在住者46・0%に対し、県外は30・2%。中間貯蔵開始から30年後の45年3月までに全ての除染土が県外で最終処分されることについて、県外の80・9%が「全く知らない」「聞いたことがない」と答えた。

 国は最終処分の必要量を減らす目的で除染土の活用法を模索している。福島県飯舘村の農地造成試験では栽培作物の放射性セシウム濃度が国の基準値を大きく下回ったが、なりわい再生に向けて風評被害対策の重要性が裏付けられた形だ。

 調査結果は情報公開の在り方を検討する2日の会合で示された。同省の川又孝太郎環境再生事業担当参事官は「再生利用の安全性や必要性について、全国的な理解の醸成に一層取り組む」と述べた。

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