河北春秋(2/20):目を上げれば白銀の山。記録的少雪に泣かされ…

 目を上げれば白銀の山。記録的少雪に泣かされた昨季と違い、スキー場もさぞにぎわっているのでは? みやぎ蔵王えぼしリゾート(蔵王町)に尋ねると「雪の質も文句なし。人出も順調です」▼とはいえ…。国内のスキー・スノーボード人口は、長野冬季五輪があった1998年の1800万人をピークに減り続け、2016年には3分の1以下の580万人に。コロナ下の今、「密」を避けられるレジャーとして見直されてもいいと思うのだが▼豊富な雪を見てにんまりするのは、渓流釣り師も同じ。東北では宮城、岩手両県が3月、福島など4県は4月の声とともにヤマメ、イワナ釣りが解禁される。浅春の渓魚は体が黒ずみ、味も良いとはいえない。盛期は谷間にフジの花房が下がる頃だが、梅雨期を前に渇水に見舞われることもある▼でも、今冬の雪の量なら大丈夫だろう。福島第1原発事故の後遺症で休漁が続いてきた福島県の阿武隈川流域も、今年は条件付きで解禁される見通しだ。ヤマメは食べているえさの関係でセシウム濃度が高く、休漁が継続。一方、上流部のイワナは釣ってもいい▼震災から間もなく10年。また一つ、日常が戻ってきた。コロナ禍だって、いずれ収まるだろう。気持ちを明るく保ち、季節の恵みに親しみたい。(2021・2・20) 

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