給食用の炊飯工場、山形の8市町が共同整備へ

敷地内に炊飯工場の整備が計画されている山形市学校給食センター

 山形市と周辺自治体の計8市町が共同で、学校給食向けの大規模な炊飯工場を整備する計画を進めている。米飯納入業者の設備は老朽化が進行しているものの、少子化などを背景に更新は難しい状況。自治体の広域連携で米飯の安定確保を目指す取り組みは全国でも珍しい。

 山形市は25日開会の市議会3月定例会に提出した2021年度一般会計当初予算案に事業費約11億4000万円を計上した。ほかに事業に参加するのは同県上山、寒河江、村山の3市と山辺、中山、河北、大石田の4町。
 山形市西部にある市学校給食センター敷地内の4000平方メートルに公設の炊飯工場を整備し、22年度の稼働を目指す。整備、運営費は各市町が分担する予定。
 計画では、工場内に一度に3500食分のコメを全自動で炊けるベルトコンベヤー式のガス釜2基を設け、1日最大3万食を8市町の小中学校などに提供。大規模災害時の炊き出しにも活用する。業務は民間事業者に委託し、県内の福祉、保育施設への供給や加工品の製造、販売も見込む。
 学校給食に使う米飯は、県学校給食会が取りまとめて民間事業者に発注する仕組み。学校給食制度で1976年に米飯が導入されて半世紀近くがたち、ここ数年は炊飯設備の老朽化が要因の異物混入もあった。少子化で給食の供給量も先細りとなり、事業者から苦境を訴える声が出ていた。
 山形市教委は「米飯給食の安定供給は全国的にも課題になりつつあり、(民間任せの供給体制を)変換する一つの手法と捉えている。他の周辺市町から希望があれば対象拡大も検討したい」と説明する。

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