「釜援隊」来月で活動終了 釜石再生へ最後の報告会

オンラインのカメラに手を振って感謝と別れを告げる隊

 協働を旗印に住民と行政、企業をつなぎ、岩手県釜石市の復興を推進してきた釜石リージョナルコーディネーター協議会(釜援隊)が本年度末で終了する。活動を振り返る報告会が26日、釜石市民ホールであった。

 釜援隊は総務省の復興支援員制度を利用した市事業として2013年4月に発足した。これまで多様な経歴を持つUIターン者29人を採用。行政機関や地域団体に隊員を派遣し、コミュニティーの再生や1次産業の後継者育成、特産品の開発などに取り組んだ。

 オンライン方式の報告会には現役隊員11人が参加。海外青年協力隊員の経験を持ち、13年8月から活動する同市出身の常陸奈緒子さん(36)は中高生のキャリア教育に力を入れてきた。

 地域の人を学校に招き、仕事や生き方について聞くイベントを継続的に開催した。常陸さんは「当時の中高生が大人になりつつあるが、地域に関わった記憶が残っていて、新たに釜石で活動を始める人もいる。人材のサイクルが始まっている」と成果を話した。

 システムエンジニアから転身し、17年11月に釜援隊に入った愛知県出身の佐藤啓太さん(38)はNPO法人で漁業振興や地域活性化に走り回った。

 佐藤さんは「地域のリーダーは強い持論を持つ年配の方ばかり。メールを回すわけにはいかず、何度も足を運んで調整した」と苦労を振り返った。4月からは漁師を目指し修業を始める。

 釜援隊事務局によると、現役隊員は4月以降も全員が釜石に残り、何らかの地域活動を続ける。

 野田武則市長は「復興と地域の発展に大きく貢献してくれた。安定した生活をなげうち、被災地に協力するという生き方に感銘を受けた住民は多い。懸命な姿に元気を頂いた」と高く評価した。

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