宮城産ひとめぼれ、秋田産あきたこまちダウン 20年食味ランキング

2020年産東北の特A銘柄米

 日本穀物検定協会(東京)は4日、2020年産米の食味ランキングを発表した。東北は宮城、山形産のつや姫、福島産コシヒカリなど13銘柄が5段階評価で最上位の「特A」を獲得した。前年に比べ3銘柄減り、岩手、宮城産のひとめぼれ、秋田産あきたこまちといった各県主力品種の評価が下がった。協会は梅雨時期の長雨による日照不足が影響したとみている。

 東北の特A銘柄米は表の通りで、山形(庄内)産雪若丸が初めて獲得した。山形(最上)産はえぬきは5年ぶり、福島(会津)産ひとめぼれは2年ぶりに、上から2番目の「A」から特Aに返り咲いた。

 19年産で上から3番目の「Aダッシュ」だった秋田(県北)産あきたこまち、福島(全域)産天のつぶはAに上がり、20年産は全てA以上を獲得した。

 協会の伊藤健一理事長は「夏場の晴天続きで作柄は取り戻せたが、食味には響いた」と推測。20年産が全てA以上だったことに関しては「米どころとして食味向上に熱心に取り組んでおり、全体として底上げされた」と評価した。

 20年産米の食味ランキングは、全国の154銘柄(前年比1銘柄減)を対象に試験を実施。特Aは前年比1減の53銘柄で、過去最多の18年産55銘柄、19年産54銘柄と同水準を維持。Aは4増の77銘柄、Aダッシュは4減の24銘柄だった。

日照不足や高温影響、東北銘柄の評価割れる

 日本穀物検定協会が4日公表した2020年産米の食味ランキングで、東北の銘柄米は評価が割れた。福島県は5銘柄が特Aとなり、山形県も総じて高評価を獲得。一方で宮城、秋田両県では主力銘柄がランクダウン。日照不足や高温などの影響とみられ、関係者から落胆の声が漏れた。

 福島県は前回A評価だった会津産ひとめぼれが特Aに返り咲き、会津、中通、浜通のコシヒカリ、会津と中通のひとめぼれが特Aの「お墨付き」を得た。全農福島県本部の仲村哲也米穀課長は「高い評価はありがたい」と手応えを感じた様子。新型コロナウイルスの影響による外食需要の減少などを踏まえ、「特Aを受ければ急に売れだすわけではない。良食味のコメを継続的に生産、販売することが大切だ」と気を引き締めた。

 山形県では「はえぬき」「つや姫」「雪若丸」のブランド米がそろって特Aを獲得した。吉村美栄子知事は「昨年7月の記録的豪雨などの厳しい条件下で、生産者が苦労してくれたたまもの」との談話を出した。

 青森県は「青天の霹靂(へきれき)」が7年連続で特Aの安定感を見せた一方、昨年初めて特Aだった「まっしぐら」はA評価に。三村申吾知事は「これまで通り良食味、高品質。Aを獲得した普遍的なおいしさを伝え続ける」と強調した。

 主力品種が評価を下げた産地からは梅雨時の日照不足、登塾期の高温が影響したとの指摘が出た。

 秋田県は主力の県南産あきたこまちが特AからAに陥落。県北、中央を含む県産あきたこまちが特Aを逃したのは11年産以来。佐藤幸盛県農林水産部長は「8月の高温が影響した可能性がある。刈り取り前の田んぼの水を抜いた時期の高温は異例で、対策が難しかった」と肩を落とした。

 県産ひとめぼれが、4年ぶりに特AからAに評価を下げた宮城県。仙台市青葉区の水田約2ヘクタールでひとめぼれを生産する専業農家山田勇さん(66)は「近年は実りの大切な時期に長雨や高温が続き、気候変化に対応する必要がある。味に自信はあったのだが」と無念さをにじませた。

 岩手県では県中産「銀河のしずく」が特Aを維持したものの、主軸の県南ひとめぼれは2年連続でA。県産米戦略室の佐藤実戦略監は「田植えの時期を遅らせるなど対策をしたつもりだった。原因を分析し21年産への対策を講じる」と前を向いた。

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