震災の絆再び 兵庫・朝来市職員、山元町で家屋調査

家屋調査をする(左から)榧谷さんと東阪さんと

 2月13日の地震で多数の住宅被害があった宮城県山元町に、兵庫県朝来市から職員が派遣され、家屋調査を担っている。同市は東日本大震災から継続して同町に人員を支援。震災をきっかけに生まれた絆が、10年目を迎える被災地で再び力を発揮している。

 朝来市の応援職員は5人で8~18日、住宅の被災状況の2次調査を担当。同市秘書広報課副課長の榧谷進一さん(49)と上下水道課主任技能員東阪智伸さん(48)は9日、山元町職員1人と一緒に坂元地区の住宅を回った。ずれた基礎部分や内壁の亀裂を点検し、被災の程度を記入した。

 榧谷さんは震災直後の2011年度に山元町に計3回派遣され、家屋調査を担当した。「テレビで見た津波の被災地が目の前に広がり、言葉が出なかった」と振り返る。

 14年度にも半年間、町税務課に在籍し、今回が5回目の派遣。「10年後も、こんなに大きな余震が起こるとは思わなかった。年度末や確定申告で人員が足りない時期なので、力になりたい」と話す。

 今回初めて訪れた東阪さんは「住民が少しでも早く元の生活に戻れるように調査したい」と意気込む。

 朝来市は震災後、延べ46人の職員を山元町に送り、本年度は保健福祉課に1人が在籍。市と町、宮城県角田市は12年度、災害時相互応援協定を結んだ。

 朝来市の多次勝昭市長は2月の地震で斎藤俊夫町長にお見舞いの電話をかけ、支援を申し出た。斎藤町長は「震災を契機に育んだ強い絆が、今回の派遣に結び付いた。市長の厚情に深く感謝したい」と語る。

 同町の住宅被害は8日現在、1070戸。これまで宮城県名取、塩釜両市が職員を送り、同県栗原、登米両市が来週の派遣を予定する。

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