35年の夢実現に感慨 選抜出場の柴田高野球部初代監督・鈴木さん

1988年秋季東北大会3位のトロフィーを手にする鈴木さん

 「積年の夢がかないました」。第93回選抜高校野球大会(19日開幕)に出場する柴田で、1986年の創部から6年間監督を務めた鈴木雅典さん(70)が感慨を深めている。35年でたどり着いた聖地。選手の全力プレーを期待している。

 「秋季東北大会3位」。大河原町にある鈴木さんの自宅には、就任3年目で獲得した表彰盾が飾られている。「そこから30年余り。よく甲子園行きを実現しました」

 鈴木さんは宮城県柴田町出身。県の高校教諭になって13年目、30代半ばの時に地元に県立高ができると聞いて転任を希望した。

 開校したばかりで生徒は1年生だけ。野球部は26人でスタートした。予算も設備も足りない。バットは前任の名取高で使わなくなったものを持ち込み、ボールは自腹で購入した。「器具庫もなく、私の車のトランクが代わりでした」と笑う。

 支えたのは開校を待ちわびていた町民だ。当時の平野博町長を中心とした「甲子園に送る会」がチームを物心両面で熱心に支援。応援する町民も増えていった。「プレッシャーもあったが、ありがたかった」と振り返る。

 「負けない試合をしろ」が鈴木さんのモットー。堅守と小技で1点を確実に取るスタイルは現在のチームにも受け継がれている。

 「ここまで長かったけど、みんなの執念が身を結びました」と鈴木さん。23日の初戦(対京都国際)に向け「何点取られてもいい。最後まで全力で戦ってほしい」と願った。

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