日本酒の輸出に力を注ぐ山形市の秀鳳酒造場は、小規模な酒蔵ながら9カ国・地域と取引し、異なるニーズを捉えた戦略を展開する。新型コロナウイルス感染拡大で国内消費が落ち込む中、窮状を救ったのは伸長する海外向けだった。武田秀和専務は「酒の魅力とともに山形の風土を発信する」と意気込む。(聞き手は山形総局・菊地弘志)
[武田秀和(たけだ・ひでかず)氏]東工大大学院博士後期課程修了。富士通を経て2015年に秀鳳酒造場入社。山形市出身。43歳。
-輸出を始めるきっかけは。
「2015年に家業の酒蔵に戻り、日本酒の良さを世界にもっと知ってほしいと感じた。その後、中国、台湾、韓国、タイ、シンガポール、香港、フランス、オーストラリア、米国とつながり、ドイツとも現在オンラインで商談を進めている。20年には輸出が売上高の15%を占めるまでになった」
-国による違いはあるか。
「中国では大吟醸のように酒米を磨いた精米歩合の低い商品が評価される。高級感が数字で分かり、手間暇をかけていると受け止められるようだ。フランスとシンガポールは香りがあるが甘くないタイプに需要の余地があり、活路を見いだした」
-小規模な酒蔵の戦略は。
「少量多品種で多様なニーズに応えられるのが強みだ。種を広くまいておき、飲食店メニューの隙間といった好機を逃さず一気に提案する。自前では限度があり、ジェトロ(日本貿易振興機構)や山形県国際経済振興機構は頼れる存在だ」
-新型コロナの影響はどうか。
「20年4月の売上高は前年同月比40%まで下がったが、輸出の伸びがあり、5月に同130%を達成できた。国内消費の落ち込み分を結果として輸出で補う格好になり助かっている」
-山形県では16年、清酒「山形」が地理的表示(GI)の保護制度に指定された。
「海外の人たちに山形の自然や文化に関心を持ってもらうことが大切で、山形の価値を説明できる意義は大きい。用いる酒米や水、山形が一体となって取り組む技術開発や人づくりもアピールできる」
-今後の展望は。
「販路開拓のきっかけをオンラインに求めるようになるだろう。一つ光明があるとすれば、人手や予算の面でハンディのあった小さな蔵にもチャンスが巡ってくるのではないか」
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