時短再要請、出す?出さない? 既に3回、評価も二分 宮城県・仙台市

 新型コロナウイルスのリバウンド(感染再拡大)で宮城県と仙台市が独自に出した緊急事態宣言に絡み、酒類提供店への時短営業要請に再び踏み切るかどうかに注目が集まっている。「人の流れを抑え、一定の効果がある」「効果を裏付ける科学的根拠がない」と関係者間でも評価が二分。地域経済への悪影響、財政の追加支出が避けられないだけに、県と市は難しい判断を迫られている。

 県は(1)昨年12月28日~1月11日(2)同12~26日(3)同27日~2月7日-の3期連続で、居酒屋やスナックなどの酒類提供店に時短要請を実施した。青葉区国分町周辺の約2400店で始まり、「効果を探る」として期間を延長。1月27日からは対象を市全域の約1万店に拡大した。

 村井知事は終了直後の記者会見で「一定の効果があった」と総括したが、「時短要請と患者数の減少に明確な関連はない」との見方も根強い。

 県によると、要請に応じた店舗に支給する協力金は、申請ベースで第1弾と第2弾がともに約6割(約1500店)、第3弾が約5割(約5000店)にとどまった。「裏を返せば、半分近くは通常通り店を開けていたことになる」と経済関係者。県幹部は「対策を徹底している店が早く閉め、おざなりな店が深夜まで営業しているとなれば本末転倒だ」と漏らす。

 時短要請に協力しなかった店にも事情がある。市内の大規模飲食店関係者は「1日4万円では全く足りない。上客が数人来てくれて元が取れるとなれば、店を開ける」と説明する。

 過去の協力金の未執行分、追加要請を見込んで用立てた県の予算額は計約100億円。仙台市の対象店約1万店が協力した場合、25日間で底を突く計算だ。財源の大半は国の手当てを見込んでおり、知事周辺は「見切り発車は財政破綻につながる」と懸念する。

 時短要請の効果に懐疑的な別の県幹部は、世間の「コロナ慣れ」に言及。仮に時短要請に踏み切っても、年末年始と同等の効果は見込めず、「春の異動期に重なる。『要請イコール解決』とはならない」と読む。

 「もう行政ができる範囲を超えた」。ベテラン県議はこう嘆いた上で、「行政と店に責任を押し付けても、どうにもならない。真に必要なのは、県民の確実な行動変容だ」と強調した。

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