メキシコ銀の君原さん、須賀川を走る 聖火リレー「円谷さんと共に」

円谷幸吉メモリアルマラソン大会でゴールする君原さん(中央)と神立さん(左)=2016年、須賀川市(神立さん提供)

 福島県で25日に始まる東京五輪の聖火リレーで、1964年東京五輪男子マラソン銅メダリスト円谷幸吉さん(40~68年)の地元須賀川市を、ライバルだった68年メキシコ五輪銀メダリスト君原健二さん(80)が走る。円谷さんをしのび、君原さんを囲んで交流を続けてきた仲間たちも感慨深げだ。

 「ありがとうの思いを込めて応援したい」。円谷幸吉メモリアルマラソン大会に関わる秋山俊男さん(69)=須賀川市=は、同大会に出場を続ける君原さんへ感謝し、須賀川に聖火が来る27日を待ちわびている。

 大会が始まった80年代に、秋山さんが電話で君原さんに参加を要請したのが縁の始まり。故人をしのぶ懇親会は、いつしか毎年恒例の定例会になった。

 途中から仲間に加わったのは中大で円谷さんと同級生だった高松常太郎さん(83)=さいたま市=や神立(かみだて)修司さん(78)=横浜市=ら。聖火リレー当日の君原さんの雄姿を思い浮かべて今から気持ちを高ぶらせている。

 君原さんは北九州市在住だが、福岡県の打診を断って福島を走る。高松さんは「前から須賀川を走ると決めていた。すごい人でしょう」とわがことのようにうれしそうだ。

 神立さんはメモリアルマラソン大会で君原さんと走り続けてきた。「われわれにとって64年以来の記念すべきイベント。良い節目にしたい」と語る。感染症対策で居住地以外の都道府県での観覧自粛を求めていることも承知しており、「制約はやむを得ない。近くで応援できなくても我慢する」と自分に言い聞かせている。

 20日に傘寿を迎えた君原さんは「応援してくれる仲間の気持ちは本当にありがたい。東京五輪の成功を祈り、円谷幸吉さんと共に尊い聖火を届けたい」と誓う。

 往年の名選手にとっても聖火ランナーは大役に違いない。高松さんたちは、無事に走り終わるのを見届けた上で、君原さんを埼玉に迎えて労をねぎらおうと準備を進めている。

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