東北の企業、賃上げ見込む企業は43% 2年連続半数割れ

 帝国データバンク仙台支店は、東北の企業の2021年度の賃金動向調査をまとめた。ベースアップ(ベア)や賞与(一時金)で賃上げを見込む企業は43・9%と前年度を3・8ポイント下回り、2年連続で半数割れとなった。賃金改善の見込みがないと答えた企業は27・5%で3・0ポイント増加。新型コロナウイルスの感染拡大などにより、業績低迷を理由に挙げる企業が約8割に達した。

 賃金改善を見込む企業の割合を業種別で見ると、運輸・倉庫52・9%(前年度比20・4ポイント減)、建設50・5%(1・7ポイント増)と続いた。他は5割を下回り、最も低い金融は11・1%(13・9ポイント減)だった。

 運輸・倉庫の大幅減は、旅客自動車運送など新型コロナで打撃を受けた観光関連業種が含まれていることが考えられるという。

 賃金改善を見込む理由(複数回答)は「労働力の定着・確保」が78・3%で最も多かった。見込みがない理由(同)は「自社の業績低迷」が77・8%で、23・0ポイントの大幅増となった。

 企業からは「業績不振のため賃金改善の予定はない」(山形の旅館・ホテル業)、「雇用調整助成金の打ち切り後の影響が懸念される」(岩手の各種商品小売業)などの声があった。

 21年度の総人件費の見込みは、「増加」が10・0ポイント減の56・1%、「減少」は5・7ポイント増の13・9%、「変わらない」は5・3ポイント増の20・9%だった。業績低迷に伴い、人員削減や賞与削減を見込む企業が増えたためとみられる。

 仙台支店の担当者は「コロナの影響でサービス業などは厳しい状況。建築業なども東日本大震災の復興需要による資金の蓄積が崩れてきているようだ」と話す。

 調査は1月18~31日、1558社を対象に実施。有効回答は785社(50・4%)。

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